はじめに「まとめ」
まとめ
- アナフィラキシーは二相性の反応を起こすことがある(一度おさまっても安心するな!)
- 二相性の発症は8時間以内が多い。
- 24時間はしっかりと観察しよう。
二相性の反応について
ただでさえ大変なのに、アナフィラキシーは二相性の発症(もう一回発症)をすることがあるんですね・・(ー ー;)
二相性の反応ってなに?
かっこよく言うとbiphasic reaction!。ざっくり言えば「もう一回アナフィラキシーの発作が起こりますよ!」ということです😫
ただ、その原因ははっきりしておらず、発症頻度や時間も報告によりさまざまです。そのためアナフィラキシー発症後にどの程度の経過観察含めた入院が必要かがはっきりしないんですよね・・!
重症の場合は気管挿管もされてICUに入院なのであまり悩む必要はありませんが、挿管が必要ない程度の軽症の場合に特に心配ですね。
どのくらいの頻度で起こるの?
教科書によってもばらつきがありますが、およそ数%〜二十数%程度で見られるといわれています(結構多い!)。10人に1人程度は起こすものだと認識しておく必要があります。
いつぐらいに起こるの?
これが結構幅広く・・1〜72時間なんですよね。。ただ、起こしやすいのは8時間以内(初回から2回目までの平均発症感覚が8時間との報告があります(多いのは8時間以内)。
アドレナリンを使用した患者は原則入院なのですが、どうしても事情で入院ができない場合には、このことをよく説明しておく必要があります。
参考文献・図書
1. ICUブック第4版 p223-225
2. 教えて!ICU part3 p24-36
3. 日本集中治療医学会専門医テキスト第3版 p264
4. LiSA 2017年10月 p1008-1012
5. ERエラーブック 30-33
6. ERのクリニカルパール p136-39
7. レジデント初期研修用資料内科診療ヒントブック改訂2版 p93
8. 救急外来診療の原則集 p285-297
9. 麻酔科医のための周術期危機管理と合併症への対応 p93、p170-177
10. 麻酔偶発症AtoZ p624-631
11. PBLDで学ぶ周術期管理 p129-142
12. 麻酔・集中治療のための 新呼吸・循環のダイナミズム p316
13. 術中合併症対策と術後管理指示 p259-263
14. PBLD形式で学ぶ麻酔科危機管理 p197-206
15. 麻酔科医のための困ったときの3分コンサルト p237-240、p163-166, p167-170
16. 麻酔科トラブルシューティングAtoZ p198-199, p206-207 p502-503
17. MGH麻酔の手引き p316
18. ビジュアル麻酔科学 p717-719
19. 若い医師のための麻酔科学 p52
20. 新臨床麻酔スタンダードⅠ総論-p162
21. この1冊でわかる!麻酔科・ペインクリニック実践ハンドブック p227
22. 麻酔科グリーンノート p338
23. 麻酔科臨床SUMノート p148, p244-245
24. 臨床麻酔マニュアル p376-377